ウインドサーフィンと私 2

11.熟睡を約束してくれる

高齢者を悩ますのに不眠がある
睡眠の3時間ほど前に運動することがコツであるが 夕方までウインドサーフィンをして帰り、少しゆったりすると睡魔がやってくる。
スポーツをした肉体的疲労が深い睡眠を促す
今夜の熟睡は間違いない

12.ストレス解消

8年前、妻を病気でなくした
突然の死で公私にわたって数年間は大変であった そのストレスと仕事上の精神的疲労からか体調がおかしくなり悩んだ
やや生きがいを見失った感があった
こんな毎日にあって、ウインドサーフィンは一時を無心の状態にしてくれた
風をきる音と足から伝わるなんとも言えない心地よい刺激
全身にみなぎる集中力
頭の中を空っぽにしてくれた
こうして窮地を脱することが出来た

13.握力・脚力と寿命

長寿をまっとうするのにある程度の握力と脚力が必要だとあるが普段の生活ではなかなか鍛えることが難しい
この点でもウインドサーフィンは、ブームを握りボードを足でコントロールするので手や足の筋力低下を防ぐことが出来る
腹筋と背筋も鍛えられるので高齢者に見られる前傾の姿勢になるのを防げる
背筋のピーンと伸びた高齢者になりたい

14.バランス感覚が身につく

高齢者になると「ぼけ」が避けられないかのように言われる
少しでも「ぼけ」を防止するため
絶えず脳に刺激を与えるウインドサーフィンは良い
いつもバランスが求められ体に緊張が張り詰める
今日も挑戦、「ぼけ」にならないぞ

15.シーズンが長い

春から夏にかけて渡良瀬遊水地を渡る穏やかな風は
海に比べて水面をフラットにしてくれるので
ウインドサーフィンをするのに安全でしかも早く上達させてくれる
秋から冬の冷たい風は
ややきついが海と違って流される事は無く
セイルやボードを換える事で年間、安全に楽しく遊べる
費用もかからずうれしい限りだ

16.道具の改良

ここ数年道具の改良と進歩は著しい
道具の改良と進歩は
ウインドサーフィンの上達を一層早くし
道具の軽量化は体に対する負担を少なくしてくれる
ウインドサーフィンに関する本やビデオ等の
豊富な資料も上達を早くしてくれる

17.新しい仲間ができる

定年後はどうしても仲間が少なくなってくる
家を出ないと孤独になりがちである
渡良瀬遊水池に行けば
仕事仲間とは違って上下の関係も無く
ただ同じ趣味をもつ者が集まって
ウインドサーフィンの道具や技術の話に花が咲く
風の無い日や風を待つ間も楽しい
話が進むうちに仲間が増えていく
このスポーツをしていなかったら
今交際している愉快な仲間との出会いはなかった

人生の楽しみ

18.新しいたびを見つける

どんな旅行好きな人でも同じ場所を数回訪れることは少ないものである
私はウインドサーフィンをするようになってから
海外にも国内にも好みの場所が出来てその土地の風を調べて出掛ける
何回同じ場所へ行っても飽きない
不思議な感じがする
そこには新しい経験と感動が私を待っている

19.自然を満喫

渡良瀬遊水池に行くと遠くまでも見渡すことができ
自然の広さや豊かさを実感し思わず深呼吸したくなる
東に筑波山、北に男体山、西に赤城山が見えるときは
風がある日である
低い山が遠くに見えるときは風が無い
富士山が南に見られるのは北風が吹く冬である
湖面を風が渡り、遠くの方から湖面が黒ずんでくる
風を期待する気持ちが高ぶりワクワクした興奮を覚える
湖面に波ができ、それが白波に変わる
木々の枝が大きく動いて私たちに風が十分に吹いていることを知らせる
出発前には、天気図を見、解説を聞いて風の有無、風向、強さを確認する
今日は天気が不安定、こんな日は風がある
しかし渡良瀬遊水池に行ってみると様子が違うこともある
渡良瀬独自の風が吹く
だから風を読み、風を当てるスリルが発生する
風を当てるのは宝くじを当てるのと同じ気分で体を軽くする

20.豊かな趣味のある生活

今日も天気がいい
思わず顔がほころぶ
高齢者にとって出掛ける場所がこんな近くにあってありがたい
定年後も充実した生活が送れるのは
渡良瀬遊水池とウインドサーフィンと仲間のお陰
感謝、感謝
気持ちを明るく積極的な方向へ導き、充実感を満足させる
若い方に一言
今、忙しくてウインドサーフィンがそれほど出来なくても
いまやっていれば
体で覚えたものはなかなか忘れない
私のように高齢者になってからでも又始められる。